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2013.04.01 Monday

ピアノが弾けない時のために

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    ●実力低下は意外と小さい

    長いピアノ・ライフの中で、いろいろな事情で「ピアノが弾けない」という時期があると思います。

    私の場合、「腰痛+足痛+プライベートなゴタゴタ」で、この約3ヶ月ほどピアノに全く触れませんでした。

    最近、ようやくピアノに復帰したのですが、さぞや下手になっただろうと思いきや、そうでもありません。 いやその、もともと下手だったんだから下手になりようが無いだろう、という話じゃなくて、あくでも、3ヶ月前と比べた相対値の話です。

    その理由や状況の要点を列挙してみましょう。

    ●指体操

    あちこち痛いので、毎日お風呂につかりながら、足腰をマッサージしていました。

    その時、指の独立を失わないように、指体操を続けていました。 時間は5分ほどでしょうか。

    これが、体のメカニックな落ち込みを最小限に留めた最大の理由だと思います。

    いろいろなパターンがあるのですが、一つだけ、紹介しましょう。

    まず、次の図のように、「ニャンコの手」にします。 (絵が下手だ、というツッコミは、無しでよろしく)

    そして、【一本だけ】、指を伸ばします。 これ、けっこう、キツイです。 人差し指は誰でも出来ると思いますが、他の指は、相当しんどいです。

    これを、「左右同時」に、「違う指」でやってみてください。

    ほら、そこの奥さん、お父さん、読んでるだけじゃダメです。 やってみましょう! けっこう、「きます」よ、これ。



    ●読譜力

    楽譜もロクに見なかったのですが、読譜力はほとんど落ちませんでした。 これは、意外でした。

    超ユックリですが、楽譜見ながら、弾けます。

    このBlogの過去ログを読んでくださった方は分かると思うのですが、私は、ピアノを始めた当初は楽譜がまったく読めませんでした。

    それを長い事こつこつと努力して、数年前から、何とかゆっくりと読める状態にまで持ってきました。

    そして、長い時間かけて養った力は、数か月程度のブランクではほとんど落ちません。

    よく言われることですが、自分自身の経験として、確認できました。

    ●指の独立と読譜力があれば、復帰は容易

    んでもって、指が動いて、楽譜が読めるんだから、復帰はスイス〜イ、ってほどでもありませんが、まあ大丈夫でした。

    実はこの二つ、ピアノに挫折しないためのポイントだと思います。

    これが、「指は動かない」、「また、一つひとつ音を拾って暗譜しないといけない」という状態だと、おそらく、イヤになってしまいます。

    指の独立と読譜力、これさえ維持できていれば、いつでも再スタートできます。



    と、以上なんですが、今回は、なんかパワー入ってない文章ですね・・・。 まだ、体調イマイチなんで、今回は、このあたりで。
    2011.09.13 Tuesday

    ピアニストのためのコード学習帳

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      ●ピアニストのためのコード学習帳 ジャンル別実践編

      私の大お師匠様、角聖子先生監修の新しい本が出ました。 早速、購入いたしました。

      「実践編」と銘打つだけあって、かなり高度な内容です。 私のレベルでは、まだとても実践するというわけには参りません。 正直言って、拾い読み、斜め読み状態です。(笑)

      この本、実は次の本の続編にあたります。

      ●ピアニストのためのコード学習帳



      こちらは、初級者でも何とか理解できると思います。 ただ弾くだけではなくて、きちんと音楽の仕組みを理解したい、と考えている方におすすめです。

      実は、初級者向けの音楽の仕組み(すなわち「音楽理論」)の解説本は、きわめて少ないのが現状だと思います。 コード奏法(ポピュラー系の和音+メロディで弾く奏法)のハウツー本はいくつかありますが、ピアノの初級者でも独習できるように「仕組み」をちゃんと説明している本て、もしかしたらコレだけではないでしょうか?

      決して、サラッと読める本ではありません。 実際にピアノに向かって音を出し、「う〜ん、なるほど、そうだったのね」と納得しながら読み進める本です。

      最初は、4章(全体の1/3)ぐらいまで読むだけでもいいと思います。 本の前書きにもそう書いてあります。 (実は私も4章までしか真面目に読んでません。 それでも様々な用語や概念を理解できるようになります。)

      ●大人の特権、独学可能

      本の紹介のついでですが、いくつか指摘しておきたい事があります。

      一つは、「音楽理論を勉強できるのは大人の特権」という事です。

      子供に比べてハンディだらけの「大人のピアノ」ですが、こと音楽理論に関しては大人が圧倒的に優位に立ちます。 小学生低学年の子に、この本は読めないでしょう。 (高学年だと、頭のいい子なら、理解できるかな?)

      もう一つは、独学でもある程度勉強できる、という事です。

      ピアノの練習そのものは、独学だとなかなか厳しいものがあると思います。 要するに、「文章で表現できない情報」がたくさんあるからです。

      しかし、音楽理論は、適切な教科書さえあれば(この本がまさにそうだと思います)、独学で学べます。 「理論」ですから、「文章として記述可能な情報」を扱うからです。

      (それでも誰かに習いたい、もっと知りたいという方のために、角聖子音楽院では専用のコースがあります。 あ、いや、別に宣伝費もらっているワケじゃありません・・・笑)

      今回は、このあたりで……。
      2011.01.09 Sunday

      読譜力について最近思うこと

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        ●間もなくピアノ暦7年

        もうすぐ、2011年の2月で、ピアノを始めて7年になります。 よくぞ続いたものです。

        あい変らずの「ヘタピ」状態ですが、それでも7年もやっていれば、いろいろと見えてくることもあります。

        今日は、「読譜力」についてちょっと書いてみたいと思います。

        ●読譜力はつくか?

        つい先日のレッスンで、「酔狂さん、ずいぶん楽譜読めるようになりましたねぇ」と先生に褒められてしまいました。 (よっしゃ、おだてられたんで、木に登ったる・・・)

        あ、いや、その・・・、確かに自分としても「楽譜が読めるようになった」と思います。 初見でサラサラには程遠いのですが、基本的に「楽譜を見ながら弾く」事ができるようになってきました。

        コツコツやっていれば、大人でも読譜力は向上します。

        ちなみに以前は、「いち小節ずつひたすら暗譜する。暗譜しないと弾けない。ある程度弾ける状態になれば、楽譜は見ない。楽譜はあってもなくても同じ」という感じでした。

        大人から始めた方だと、このパターン、多いのでのないでしょうか?

        これって、まあ弾けるからいい、という考えもありますが、「途中でつかえたらおしまい」、「鍵盤だけ見て猫背で窮屈に弾く(いわゆる、うつむき弾き)」、「一曲にやたら時間がかかる」、「次の曲にいくと前の曲の暗譜が消えて弾けなくなる」といった具合で、あんまりよろしくありません。

        やはり、楽譜が読めることは重要な要素です。

        ●読譜力向上に役に立った教本は?

        まずは、インベンション。

        バッハのインベンションは、とにかく「暗譜しづらい」、「読まなきゃ弾けない」ので、イヤでも読譜のトレーニングになります。

        個人的には、初級から中級前半にかけての「最強の教本」ではないかと思っています。



        そして、ハノン。

        「え?! ハノン・・・あれのどこが?」とか言われそうですけど、大人から始めた初心者の場合、読譜力アップにハノンはかなり有効です。

        その理由ですが・・・

        (1) 単純である事

        前にも同じような事を書きましたが、ハノンはパターンが単純で指使いをすぐ覚えてしまいます。 指使いを覚えてしまえば、他の事、すなわち、音程を読み取ったり、音程を意識して弾く余裕が出てきます。

        これが普通の曲ですと、再開組の方を含めて小さい頃からピアノをやっていた方にとっては単純極まりない曲でも、大人の初心者組には難しすぎるのです。 ようするに、音を読み取る、鍵盤上の位置を認識する、指使いを考える、という処理が複雑すぎるのです。 難易度が高すぎて、消化不良を起こしてまうのです。

        その点ハノンは、音を読み取る事だけに専念できます。 これは、かつての私のように、「まったく楽譜読めない」者にとっては、大きなメリットです。

        (2) 指使いの標準パターンが身につく事

        ピアノの読譜力の場合は、単に音が分かるだけではダメで、最終的には指が正しい位置に行く事が必要です。

        したがって、現実問題として、「読譜」には「運指」という作業も含まれる事になります。

        これも、ピアノの習熟者には感覚的に理解してもらえないかもしれませんが、大人の初心者にとって、「音を読み取る」のと「指使いを考える」のは、まったく別の二重作業なのです。 大人の初心者は、いち音いち音、この作業を独立してやっているのです。

        ところが楽曲の多くの部分は、スケール(音階)やアルペジオで出来ているので、ハノンのスケールやアルペジオを練習しておくと、「指使いを考える」作業がかなり楽になります。 ようするに、ハノンの「標準の指使い」でよいところはそのまま、複雑な箇所にだけ注意を払えばよいのです。 具体的には、指替え、指くぐりといったポイントとなる音符にだけ指番号を振っておけば、あとはいちいち指使いを考えなくても済みます。 それに、鍵盤を見なくても大丈夫です。

        これも大きなメリットです。



        今回は、このあたりで・・・。

        JUGEMテーマ:音楽
        2007.11.21 Wednesday

        中級レベルの教本決定!

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          ●先生と相談

          中級レベルの教本選びの話の続きです。

          前回のレッスンの最後に、私の師匠のA先生と「次の教本選び」の相談をしました。

          まず私が「ツェルニーつまんない光線」をいっぱい出したら、確かにそうね、ということでツェルニー30番は却下。 (しめしめ)

          次にソナチネの話になりましたが、「酔狂さんは、ソナチネって、おもしろい思いますか?」という先生のお言葉。

          内心は、ソナチネが先生の次のお勧めになるのかと思っていたのですが、意外な展開。 「いや〜あ、つまんなくはないと思いますが……」 (確かに積極的にやりたいとは思わない)

          「じゃあ、バッハは?」 ――「けっこう好きです」 ということで、あっさり「バッハ インベンションとシンフォニア」に決定。

          それで済むかと思いきや……

          「あともう一つ、エチュードもやった方がいいわね……」 (といいつつ、巻末によく載っている難易度別教本・曲集一覧をパラパラめくって) 「そうそう、この『ツェルニー 8小節の練習曲』とか、どうですか? 一曲一曲が短いからすぐ弾けるようになるし、いろいろなテクニックの練習になりますよ」 ――「あ、はい。じゃあ本、買ってみます」

          ということで、いままでの「ブルクミュラー 25の練習曲」の次は、「ツェルニー 8小節の練習曲」と「バッハ インベンションとシンフォニア」を併用することになりました。

          ●ツェルニー 8小節の練習曲

          「ツェルニーつまんない」と散々言っておきながら、麗しきお師匠先生に勧められると、ツェルニーでもいいとコロッと態度を変えるのが、オヂサンのテキトーにしてイイカゲンな習性です。

          ほら、昔から言うじゃないですか――「オヂサンは豹変す」って。 (言わないって ^^)

          ま、しかし、同じツェルニーでも「ツェルニー 30番」とはちょっと雰囲気が違います。



          この本の特徴は
          (1) とにかく短い。サクサク進める。数をこなす快感がありそう。
          (2) 難易度的に譜読みの練習にちょうどよい。(今の私のレベルだと)
          (3) 左右の手を均等に鍛える。(と解説に書いてある)
          (4) ハノン同様に「メカニックの練習」と割り切れる。
          といったありです。

          試しに1番を弾いてみましたが、初見でも、何とかなります。 (実際は、初見って言うほど大それたものじゃないです……楽譜見ながら超ゆっくりで、とりあえず最後まで間違えまくりながらもいける程度です)

          ただし、これを正確に早く弾くためにはそれなりの練習が必要です。

          基礎訓練にはかなり有効かもしれません。

          ●バッハ インベンションとシンフォニア

          これも1番の出だしだけ弾いてみました。

          インベンションは二声の曲集です。 簡単に言うと、「カエルのうた」とか「静かな湖畔の森の影から〜」のような輪唱曲を複雑にしたようなものです。

          しかし、これが難しい。 「ツェルニー 8小節の練習曲」とは難易度が違います。 こちらの方が断然難しいです。

          そして、「おもしろい」です。

          やっててすごく燃えます。 それに自分で弾いてみて感じたのですが、教育用の練習曲かもしれませんが、とにかく弾けるようになるために相当の訓練が必要ですし、いったん弾けるようになったとしても、どう表情をつけるのか、いろいろと考えないといけません。 CDも何枚か聞いてみましたが、弾き方がまるで違います。 とにかく、とても「勉強」になる本です。

          同様の記述をいくつかの本やブログでも見かけましたが、まさに、そのとおりです。 さすが、「音楽の父 バッハ大先生」、です。

          ●エチュード2冊併用、計4冊体制

          というわけで、間もなく次の4冊体制になります。 (先生曰く、この手の組み合わせが「王道」なんだそうです。)

          (1) ハノン
          (2) ツェルニー 8小節の練習曲
          (3) バッハ インベンションとシンフォニア
          (4) 人前演奏用の曲

          ちょっと大変そうですが、ブルクミュラー終了後は、この体制でレッスンを続ける予定です。 (途中でメゲるかも……と、いちおう予防線)
          2007.11.07 Wednesday

          中級レベルの教本あれこれ

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            ●いろいろ買ってみました

            「ブルグミュラー25の練習曲の次の教本」選びの話の続きです。

            実物を見ないことには「教本選び」は先に進みません。 少々投資が必要ですが、「中級向き(あるいは中級前半向き)」とされている教本やCDをいくつか買ってみました。

            以下、私の独断と偏見によるリストです。

            ●ツェルニー30番



            曲の長さ 全曲1〜2ページに収まっており、長さの点では適切だと思います。
            テクニック・四期のバランス 古典期、特にベートーヴェンを弾くためには役に立つんだそうです。 逆に言うと、まったく曲調の異なる曲に関してはバランスを欠くことになりそうです。 また、「左手伴奏・右手メロディー」というパターンが多いそうです。
            おもしろさ 前の記事にも書きましたが、私には「超つまんない」です。
            CDはあるか? 何種類かあります。 「音楽性」や「演奏者の解釈」をうんぬんする曲ではないので、十分でしょう。
            全体評価 前にも書きましたが、これを無理やり弾かされたら、ピアノ嫌いになりそうです。 プロを目指す方には必須なのかもしれませんが、私はイヤです。
            ちなみに、教本も何種類か出ていましたが、上のアマゾン・リンクのものは「手の筋肉の説明」とかが載っていたので、私はこれを購入しました。


            ●バッハ インベンションとシンフォニア



            曲の長さ 多少の長い・短いはありますが、全曲2ページに収まっています。 ちょうど手ごろな長さだと思います。
            テクニック・四期のバランス バッハですから、当然、時代的には一番古いバロック音楽になります。 テクニック的にはバロック主体となります。
            ただし、バッハの音楽は現代音楽にも通じるものがあり、「史上最高の作曲家」だという人もいます。
            また複数の旋律を同時に奏でるポリフォニーの練習に適しています。
            練習する価値が大いにある本だと思います。
            おもしろさ バッハ、けっこう好きな作曲家です。 この「インベンションとシンフォニア」はもともと教育用に作られたものだそうですが、芸術作品としても十分鑑賞できます。 「ピアノで弾いてみたい」と思わせる魅力があります。
            CDはあるか? 「教本の模範演奏」ではなくて、「芸術作品」として演奏がたくさんあります。 CDを選ぶことに不自由はありません。
            全体評価 全曲は時間的に無理でも、抜粋して何曲か練習してみたいと思います。
            ちなみに、この本も何種類か出ていましたが、上のアマゾン・リンクのものは奏法の解説が一番詳しそうだったので、私はこれを購入しました。


            ●ソナチネ



            曲の長さ けっこう「高密度印刷」になっていますが、1ページ以下〜2ページ程度に収まっているみたいです。 まあ、適切な長さでしょう。
            テクニック・四期のバランス ツェルニーとならぶ中級教本の定番です。 いろいろな作曲家の曲集であり、古典期音楽主体です。 当然、古典期の音楽の練習に適しているんだと思います。
            おもしろさ 微妙な言い方ですが、「つまらなくはない」です。 いちおう、ちゃんと音楽になっていますし。 もしこれでいろいろなテクニックが身に付くのであれば、練習曲と割り切ってやってみてもいいかな、というレベルです。
            CDはあるか? 何種類かあるようです。 特に困ることはないでしょう。
            全体評価 う〜む、微妙ですね。 曲自体は少々古い感じがしますが、数をこなしていく快感はありそうな気がします。 先生に勧められれば、やってもいいかな、という感じです。


            ●ブルグミュラー 18の練習曲



            曲の長さ 全曲2ページに収まってます。 適切な長さだと思います。
            テクニック・四期のバランス こちらは、ロマン期の定番教本「ブルグミュラー 25の練習曲」の続きのような本です。 近現代は無理ですが、けっこういろいろなテクニックが学べそうな気がします。
            おもしろさ かわいらしい作品が多いですね。 それなりに面白いと思います。 ただ、「ブルグミュラー 25の練習曲」をずっとやってきたので、正直、ちょっと別の本に浮気したい、という気分です。
            CDはあるか? 何種類かあるようです。 特に困ることはないでしょう。
            全体評価 本としては申し分ないと思いますが、いまはちょっと別の本をやってみたい気分です。 いずれ、何曲か抜粋して練習してみてもいいかもしれません。


            ●ギロック 叙情小曲集



            曲の長さ 半ページから2ページ程度です。 若干短すぎる曲もありますが、まあ適切でしょう。
            テクニック・四期のバランス ギロックは近現代の作曲家に分類されると思いますが、この本自体は「ロマン派様式」なんだそうです。 そうはいっても、新しい音使いが多少は入っているような気がします。
            おもしろさ CD聞く限り、けっこう面白いですね。 飽きないと思います。
            CDはあるか? 種類は少ないのですが、いちおう、あります。
            全体評価 それなりに勉強になりそうだから、やってもいいかな、という気がします。


            ●バルトーク ミクロコスモス



            曲の長さ この本は、初期の導入段階から使うようにできています。 「中級用」として使うなら、下巻(オリジナルの4〜6巻の合冊)でしょうか?  とりあえず、1〜2ページ程度の曲が多いので、適切な長さだと思います。
            テクニック・四期のバランス どちらかというと、「現代音楽の入門書」みたいです。 優れた教本として勧めている人もいるみたいです。 (私の知識では、よく分かりません)
            おもしろさ 「バルトークは好き嫌いが激しい」そうですが、私には、どうも、合いません。
            CDはあるか? 何種類かあるようです。 特に困ることはないでしょう。
            全体評価 ちょっと、私の感性に合わない感じがします。 基本的に「パス」です。


            ●ギロック ジャズタイル・ピアノ曲集



            曲の長さ ほぼ全曲2ページで、ちょうどよいと思います。
            テクニック・四期のバランス あたりまえですが、ジャズ風です。 でも、クラシック系の練習をずっとやってきて、ちょっとジャズに浮気したい、という方はお勧めです。
            おもしろさ 面白いです。 「飲み屋のピアノ」で「隠れたる趣味」を披露するには最適です(笑)。
            CDはあるか? たぶん1種類だけですが、いちおう、あります。
            全体評価 この本は、以前の記事でも紹介しました。
            「ジャズっぽい曲をやってみたい」という方には、お勧めです。
            ただし、この本を主たる練習曲の本とするのは、クラシック系だと、ちょっと難しいかもしれません。
            最終的にどの教本を選ぶか分かりませんが、「併用曲集」的に何曲か抜粋して練習してみたいです。




            というわけで、「コレで決まり!」という本が、なかなかありません。 (^^;)

            2007.11.04 Sunday

            教本の条件

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              ●練習曲(エチュード)の教本の条件

              具体的な教本を探す前に、私にとっての「理想の教本」の条件を考えてみました。 (ほとんど「机上の空論」ですけど……)

              (1) 1曲あたり1〜4週間で合格できること

              私の場合、月2回のレッスンなので、平均して1回から2回のレッスンで合格できるレベルが目安となります。

              (2) 1曲1曲が短いこと

              短期間で合格するためには、1曲1曲が短い曲であることが条件です。 1ページから2ページ程度が目安です。

              (3) いろいろなテクニックが学べること

              同じような曲ばかりでは飽きてしまいますし、バランスよくテクニックを身に付けることができません。

              (4) 四期がバランスよく学べること

              「バランスよく」学ぶためには、いろいろな時代のいろいろな作品に触れることが必要だと思います。

              ちなみに、見出しにある「四期」とは、古い時代から順に、
              ・バロック(バッハなど)
              ・古典(モーツァルト、ベートーヴェンなど)
              ・ロマン(ショパン、シューマンなど)
              ・近現代(ドビュッシー、ラフマニノフなど)
              のことだそうです。 これらをできるだけ広く弾いてみたいと思います。

              贅沢を言えば、これらに加えて、ジャズピアノの「さわり」程度もやってみたいです。

              ※どうも日本のピアノ教育の典型的パターンは、古典期偏重に過ぎると思います。 また「古い時代から順に」という発想もあるように感じます。

              (5) 弾いていておもしろいこと

              言い換えれば、練習曲とはいえ、ある程度の音楽性があることが条件です。

              それから、「相性」というものがあります。 自分の感覚に合わないものでは、やる気をそがれてしまいます。

              (6) CDがあること

              聞いて覚えることの是非の議論はあると思いますが、やはりCDがあった方が楽です。 できれば複数の演奏者のCDがあって、弾き方の比較ができると助かります。



              これらの条件をすべて満たす教本は、あるのでしょうか?
              2007.10.29 Monday

              ツェルニーは必要か?

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                ●次の教本は?

                そろそろ「ブルクミュラー25の練習曲」の終わりが見えてきました。 2007年の暮れか2008年の初めには、最後までたどり着けそうです。

                ぼちぼち、次の教本を決めないといけない時期です。

                実はこの「ブルクミュラーの次」こそ、「バイエルの壁」に匹敵する大きな問題を秘めた壁なのです。

                今日はちょっとその事について考えてみたいと思います。

                ●レッスンのスタイルと本

                「基礎から順番に」主義でクラシック系のピアノのレッスンを進めてこられた方は、おそらく、次のような内容に取り組んでいられると思います。

                (1) メカニック強化

                指を強化することに特化した基礎トレーニングのことです。 ピアノのレッスンの中では、1〜2週間で一曲ずつこなしていくのが普通だと思います。

                また、いったん弾けたらそれでおしまい、ではなく、必要に応じて何度でも練習する必要があります。 まあ、スポーツで言えば、筋トレとかストレッチみたいなものです。

                本としては、「ハノン」が代表です。

                ただし、大人の趣味の方だと「つまらない」といってやらない方も多いと思います。 また、本の選び方によっては、次の「練習曲」と兼用する形になる場合もあると思います。

                (2) 練習曲(エチュード)

                基本テクニックの習得を目指します。 短めの作品を次々と弾くことで、ピアノを弾く上で必要な様々なテクニックを練習します。 また、曲数をこなすことで読譜力の向上を図ります。 2、3週間からひと月程度で一曲ずつこなしていくのが普通だと思います。

                「ブルクミュラー25の練習曲」などが代表です。

                (3) 曲

                ようするに発表会や人前演奏のための曲です。 「人前演奏はしない」という方でも、レパートリーに加えたいと思うような曲です。 当然、難曲、大曲が多くなり、一曲仕上げるのに数ヶ月から下手をすると数年かかるのが普通です。 一旦仕上げても、末長く弾き続けて完成度を高めていく曲です。 この「曲」を弾くことこそ、ピアノ弾きの目的そのものです。

                使用する本(楽譜)は、あたり前の話ですが、人それぞれです。

                ●教本の順番

                さて、上の三つの練習のためには、それぞれの本が必要となります。

                ここで問題となるのは「練習曲(エチュード)」のための本、いわゆる「教本」とか「教則本」と呼ばれるものです。

                これも、クラッシック系の場合は定番があります。

                【導入】まったく弾けない状態から簡単な曲が弾けるまで
                私の場合は「バイエル」をやりました。

                【初級】クラシックの小品が弾けるようになるまで
                私の場合は「ブルクミュラー25の練習曲」をやりました。

                【中級】比較的難易度の低いある程度の大曲が弾けるようになるまで
                これが問題です。

                このうち、「導入」や「初級」には、いろいろな本があります。 特に「バイエル」は少々古い上に欠点も多いそうですから、別の本で習われた方も多いと思います。

                ところが、中級に来るともう「これしかない」という感じで出てくるのが、「ツェルニー30番練習曲Op.849」、通称「ツェルニー(チェルニー)」です。

                「バイエル」の方は人気下降気味らしいのですが、「ツェルニー」の方は今でもクラシック系ピアノ弾きの定番のようです。

                ●ツェルニー、超つまらん!

                それで、ツェルニー、実はだいぶ前に買ってありました。

                でも買った当時はまったく弾けなかった……。 見栄で買っただけです。(^_^;)

                んで、そのツェルニーを久々に引っ張りだして、試しに1番の出だしを弾いてみました。

                今なら、確かに弾けます。

                でも、「超つまんない」です。

                いろいろな本やネット上でも「つまらない」のオンパレード。 批判と、それに対する擁護論の嵐です。

                同じ教本でも、ブルクミュラーはけっこう面白いです。 練習曲ですが、ちゃんと曲になっているし、一所懸命練習することでだんだん「音楽的に弾く」ことができるようになってきます。

                一方のハノンは、指の練習と割り切った単純なパターンの繰り返しです。 これはこれで、無心に指を動かすことに専念できます。

                ところがツェルニーは、曲でもないし単純練習でもないし、中途半端。 とにかく弾こうという意欲が沸いてきません。

                これを無理やり弾かされたら、ピアノ嫌いになりそうです。

                プロを目指す方には必須なのかもしれませんが、私はイヤです。

                ●バイエルとツェルニーの違い

                「じゃあ、バイエルはどうなんだ? 同じようなつまらん本じゃないか?」とおっしゃる方もいるかもしれませんが、そうではありません。

                私の世代にとって、あるいは、まったくピアノが弾けない大人にとって、バイエルはピアノが弾けることのシンボルであり、パスポートであり、憧れです。 憧れは、もっとも強いモチベーションの源です。

                ところが「ツェルニー」に関していうと、確かに私が小学生ぐらいだったころは「ツェルニー」という言葉も「バイエル」と同じくらい耳にしました。

                じゃあ、「ツェルニー」にもバイエルと同じような感慨を抱くかというと、まがりなりにも多少はピアノが弾けるようになってきた段階では、もはや「ツェルニー」に憧れはありません。

                単なる一つの教本です。

                これが、バイエルとツェルニーの違いです。

                で、ツェルニーにダメ出ししたところで、肝心な「次の教本」はどうしましょう?

                う〜む……
                2007.10.06 Saturday

                音楽理論を学ぼう(3)

                0
                  ●音楽理論講座 第2回の報告

                  もう一週間前のことになりますが、音楽理論講座の第2回に参加して参りました。

                  ただ、残念ながら仕事の関係でラスト30分のみの参加。 土曜日でしたので普段は休みなのですが、当日はあいにく業務日になってしまいました。 仕事を早めに切り上げて大急ぎで会場に向かったのですが、この時間になってしまいました。

                  会場に着いたとき、ちょうど「簡単なメロディに和音をつける」という実習中でした。 途中参加でしたが、まあ何とかそれらしい和音をふることができました。

                  ●赤本? 芸大和声?

                  講座終了後、自分で勉強するために何か適当な参考書が無いかと質問したところ、本格的にやるなら以下の本がよい、と紹介していただきました。

                  《和声 理論と実習 I》


                  アマゾンに画像が無いので、実物の写真はこちら。

                  image

                  ちょっとネットで調べたみたら、この本は通称「赤本」あるいは「芸大和声」と呼ばれる有名な本のようです。 (Wikipedaiの解説)

                  内容的には、じっくり読めば何とか理解できるかな、という感じです。 まあ、あせらずにコツコツと読み進めてみたいと思います。
                  2007.10.05 Friday

                  アップライトピアノの連打性能の限界

                  0
                    ●ブルクミュラー23番「再会」

                    ブルクミュラー25の練習曲の23番「再会」の予習を始めたのですが、この曲、テンポが速い上に同音連打がたくさん出てきます。 特にイントロ部分の左手シ♭8分音符の連打がうまくできません。

                    ゆっくりなら大丈夫なのですが、スピードを上げるとマトモに音がでません。 無理に出そうとすると、鍵盤を強打することになり、余計な力が入りまくります。

                    ●連打速度を考える

                    要するに私が下手なのですが、ふと、「アップライトピアノの連打性能の限界」というものが気になってきました。

                    ヤマハあたりの解説を読むと、その限界は毎秒7回ないし8回のようです。 (解説をGoogleで検索)

                    一方「再会」のテンポ指定は付点4分音符で92〜96です。

                    image

                    このうち、ゆっくりめの「付点4分音符92」のテンポを、この曲で多用される8分音符の連打に換算すると、

                    92 × 3 = 276回/分 = 4.6回/秒

                    ということになります。 要するに、一秒間に4.6回の頻度で鍵盤を押えることになります。

                    仮に私のピアノの連打性能の限界が「7回/秒」だとすると、その66%の速度に相当します。

                    ●テクニックとの関係

                    このくらいの速度になると、音を出した直後に、指をすばやく上に戻すようなテクニックが必要なのかもしれません。 いつまでも鍵盤に指を置いておくと、鍵盤が上に戻るのを邪魔することになり、素早い連打ができなくなります。

                    かといって、指を上げようと力を入れすぎてしまうと、脱力に逆行することになります。 鍵盤の戻りに合わせた自然な動作が要求されます。

                    なかなか手ごわい曲です。

                    (いままでは楽譜の指定速度よりかなり遅めでもマルもらっていたのですが、この曲は指定速度を目指して頑張らねばいけない……と、心構えだけはしておきましょう。)
                    2007.09.17 Monday

                    音楽理論を学ぼう(2)

                    0
                      ●音楽理論講座の報告

                      まずお詫びと訂正。

                      前回の書き込みで「作曲講座」と書きましたけど、正確には、現役の作曲家による大人のためのやさしい音楽理論、という内容です。 とてもじゃありませんが大人の初心者にとっては、「作曲」なんてまだまだ遠いかなたにあるものです。 (いつかは挑戦してみたいな、と思ってますけど……^^)

                      それで、その講座の第1回目の中身ですけど、
                      ・様々な音階
                      ・その実例
                      ・移調
                      ・調性と和音の仕組み
                      についての入門講座といった内容でした。

                      いままで「音楽理論」というものをまったく知らなかった方には、若干難しいかもしれませんが、まあまあ適切な内容・難易度だったと思います。

                      個人的には、それなりに自習しているつもりなので、何とかついていくことができました。

                      それから、先生のキャラと業界の裏話が面白くて、楽しい時間を過ごすことができました。 (某大先生の聴音能力がものすごいとか、某オーケストラと某指揮者の意地の張り合いバトルとか、音大の超お金持ちお嬢様の名言(迷言)とか……これ以上言うとネタバレになるので割愛……続きを聞きたい方は講座を受講してくださいね……^^)

                      第2回目は仕事の関係で行けるかどうか微妙なのですが、何とか都合をつけて参加してみたいと思います。

                      ●ドの位置

                      前回の話の続き、音楽理論を知っていると「楽」という具体例です。

                      ハ長調のドの位置は皆さんたぶん知っていると思いますが、シャープやフラットがたくさん付いている調のド(階名のド)の位置って、分かりますか?

                      見分け方は実は簡単です。

                      最後(一番右)のシャープ♯は必ずシの音。 (「シ」ャープの「シ」と覚えればよい。)
                      最後(一番右)のフラット♭は必ずファの音。 (「フ」ラットの「ファ」と覚えればよい。)

                      あとは順番に数えていけば、ドの位置が分かります。

                      ついでに言うと、そのドの位置が長調の調名に、ラの位置が短調の調名になります。 調名を日本語で言うときは、「ドレミ」の代わりに「イロハ」を使わないといけないのでちょっと面倒ですが、これも順番に数えていけば分かります。

                      例えば、下のようにシャープが四つ付いた調だと、一番右のシャープが音名のレの位置にありますから、その一つ上の音名のミが階名のドになります。 (音名は絶対的な、要するにハ長調で読んだときの音の名前。 階名は、その調で読んだときの音の名前、です。 念のため補足。)

                      image

                      したがって、このミからシャープを間違えないよう鍵盤を順に弾けば、(相対音感の持ち主なら)ドレミの音階が聞こえるはずです。

                      次に調名についてですが、階名のミは、イロハでいうと「ホ」ですから(ド→ハ、レ→ニ、ミ→ホ)、これはホ長調です。

                      同様に、階名のラの位置は、音名だとシャープのついたドですから、嬰ハ短調です。 (「嬰」はシャープのこと。 ついでに「変」はフラットのこと。)

                      これで、シャープやフラットがいくつ付いていようが、バッチリです。

                      ちなみに私は、ピアノを始めるまでこのルールを知らなかったので、「嬰ハ短調」と言われても、何でこれが嬰ハ短調なのかぜんぜん分かりませんでした。 だから、最初にこのルールを知った時に、「な〜るほど」といたく感激したものです。

                      知ることは「楽しい」ですし、同時に「楽(らく)」なのです。
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