ゼロからでもピアノは弾ける

趣味ではじめた大人のピアノの記録。2004年に45才でバイエルからスタートしてクラシックの原曲に挑戦中。消音ピアノの活用や練習のヒント、工夫など。気が付けばピアノ歴10年越えです、相変わらず、下手です。はぁ・・・(^^)
全記事の総合目次 いままでの記事がすべて整理してあります。
第二回発表会への道 その3(プレルディオ MP3)
●アルベニス作曲プレルディオ(発表後に録音)

2005年11月3日の発表会で演奏したアルベニス作曲プレルディオ(「スペイン 6つのアルバムリーフ」より)です。

芸術的鑑賞に耐えるものではありません。ご注意ください。

聞きたい方は下からどうぞ。

preludio.mp3 (MP3 2.7MByte)

※録音データ

* ヤマハ YU10SB サイレントモードの演奏(電子ピアノ相当)
* MP3形式(128Kbps)
* 録音日 2005年11月27日

発表会の時はボロボロだったので、しばらく間をおいて録音したものです。

あちこちトチっていますが、その時の私にはこれが限界でした。
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第二回発表会への道 その2
発表曲決定!

結局、曲目は当初の予定通り、アルベニスのプレルディオ(「スペイン 6つのアルバムリーフ」より)になりました。曲名は「前奏曲」という意味ですね。同じ曲集の第二曲が、最初発表曲の候補にしたものの、難易度高すぎで見送りとなった「タンゴ」です。

楽譜は、前の「オリエンタル」と同じ上原由記音さん監修の次の曲集を使いました。

《スペインピアノ音楽選集》


まあ、「相対的には」タンゴより易しいと思います。しかし、初心者にとっては難曲であることには変わりありません。

この曲で発表会に臨むことになり、2005年の8月から約3ヶ月弱ほど練習してきました。「熱心に」と言いたいところですが、仕事がちょっと忙しかったり、他の事に浮気したり(いや、クルマ買い換えたので、ついつい嬉しくて乗り回しちゃいました)、なんだかんだで、「それなりに弾ける」状態になったのが発表会の10日ほど前です。はっきり言って、遅すぎます。

それでもまあ、「まあ何とかなるだろう」と思って発表会に出かけて行ったのですが・・・。

二連敗だよぉ〜〜

そして、2005年11月3日の文化の日、ピアノの発表会に参加して参りました。「角聖子とともに おとなのためのピアノ夢ステージ」。場所は東京・ヤマハ銀座店2階のコンサートサロンです。

結果は、惨敗……。う〜、初回発表に続いて二連敗です。

最初の一小節目から音は外すは、止まりまくるは、弾き直すは、で、目も当てられません。

原因ははっきり言って「練習不足」です。反省…………orz

それでも得るものはある

しかしたとえ大失敗でも、下手な演奏を聞かされる方には申し訳ないのですが、発表会に参加する事は意義のあることだと思います。

特に今回強く感じたのは「歌う」ことの重要性です。

単に「指が動く」だけじゃダメです。「暗記した運指をひたすら再生する」という状態だと、ちょっとでも間違えると後が続きません。

そうではなくて、こういう音を出したいというイメージがちゃんと頭の中にあって、それを表現する「余裕」が出てくるところまで弾き込む必要があります。そうなれば、多少間違えても、曲の流れを止めずに弾けます。 (これを称して「歌う」というのだと思います。)

まあ、こんなことは最初から「理屈」じゃ分かっているのですが、発表会を体験してみて実感として思い知りました。

そして、曲のイメージを確かなものにするためには、

* メロディを「フ、フ、フン」でも「ド、レ、ミ」でもいいから声に出す
* 指を曲に乗せて少々オーバーアクション気味に動かす

といった練習が有効のようです。 (発表会のあと、いろいろ試してみました。)

曲にもよると思いますが、「指をオーバーアクション気味に動かす」のは意外と効果があります。それまでは「できるたけ無駄な動きを少なくする」、「最小の動きで演奏する」するのが正しい、と思っていましたが、オーバーアクション気味に動かすことで、かえって難しい、あるいは速い動きが容易にできるようになります。そして、ある程度滑らかに指が動くようになってきてから、動きを「最適化」するのです。というか、自然と最適化されていきます。「急がば回れ」というヤツです。

もう一つ感じたのは、「いつもと違う環境に慣れる」ことの重要性です。

これも当たり前の事なのですが、自分のピアノだとうまく弾けるのに、違うピアノだとダメ、ということがあります。 (多くの皆さんもそうだと思います。)

要するに、普段からいろいろな環境で弾く練習をする、ということです。

例えば、

* 私の場合、マンション住まいの消音ピアノなので、どうしても消音状態で弾くことが多いのですが、防音対策などを工夫してできるだけ生ピアノで弾く時間を増やす
* 録音しながら弾く(これだけでけっこう緊張する)
* ピアノ練習室のレンタル(時間貸し)などを利用して、いろいろなピアノに触れる
* チャンスがあれば誰かの前で演奏する(家族、親戚、友人、知人、同僚、部下、etc.)

といった事が考えられます。

具体的な状況は人それぞれだと思いますが、まあ、できる事から一つずつ始めていきたいと思います。
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第二回発表会への道 その1
●選曲難航

さて、次の発表会は2005年11月の予定です。

当然、出る事に決めていました。今度は、100点満点とはいかなくても、何とか自分なりに合格点を出せる演奏をしたいものです。

しかし発表曲がなかなか決まりません。

いざとなったら、その時に練習中であった「エリーゼのために」でもいいのですが、(前にも同じ事を書きましたが)あまりにも月並みで面白くありません。

第一回目はスペインを代表する作曲家グラナドスでしたから、いわゆる「スペインもの」の流れでいくと、次回はもう一人の有名な作曲家、アルベニスの曲がいいかな、と思いました。

それで、数ある曲の中から、ちょっぴり大人っぽくって、テンポがゆっくりしていて弾きやすそうに見える、アルベニス作曲の「タンゴ」を練習してみたのですが……

すみません。弾きやすそうに「見える」だけでした。難易度、高すぎます。

二日間練習して、1ページの半分も譜読みができません。読んだ「はず」のところも、演奏するなどというレベルの遥か手前、音が出ている、と言うにも厳しい状況です。

まあ、せっかくやったのだから、とレッスンの時にA先生の前で音を鳴らしてみたのですが、あえなくドクターストップ。 A先生曰く、「この曲は難しい」、だそうです。はい、納得です。ゴメンナサイ。身の程知らずでした。 m(_ _)m

実はこの曲、とあるピアノ名曲集には「初級〜バイエルからブルクミュラー程度」に掲載されているのです。でも、絶対にウソです。前々から思っていたのですが、各社の楽譜に載っている「難易度ランク」は必ずしもアテになりません。もちろん、人によって得意・不得意はあるのでしょうが、あの難易度ランクにはあまり縛られずに、自分で最初の部分だけでも試しに弾いてみるなり、先生と相談するなりした方が絶対に的確な判断ができます。

●さらに選曲難航

さて、アルベニスのタンゴ以外で、候補に考えてみたのが次の曲です。

* バルトークの曲のどれか。バルトークは優れたピアノ練習曲を多数作曲した、んだそうです。それでCDを何枚か聞いてみたのですが、いまひとつ、ピンときません。確かに「よい曲」ではあるのですが、「弾きたい!」という気持ちがあまり湧いてきません。 (人には「相性」とか「好き嫌い」がありますから、単に私に合わない、という事なのでしょう。時間が経てば私の好みも変わってくるかもしれません。)

* フォーレの小品のどれか。例えば、「無言歌(言葉のない三つのロマンス)Op.17-3」、「シシリエンヌ」、「パヴァーヌ」などです。実は、私、フォーレが大好きです。でも、難しいです。ここに挙げた三曲は、フォーレの中でも易しい部類に属すると思いますが、それでも、ちゃんと弾くにはそれなりの技術が必要です。いまの私では、弾きこなせないでしょう。 A先生も「いつかは弾いてもらいたいですね」と言ってくださいましたが、とりあえず、将来の課題です。まあ、焦ることはありません。

* チャイコフスキーとか。定番ですけど、ショパンやバッハやベートーベンに比べると、演奏される頻度が少ないように思います。それでいて、けっこう「映える」曲が多いので、狙い目です。んでもって、私のテクニックで引けそうな曲があるのか、というと、実はリサーチ不足で分かりません。(おいおい……) 後で楽譜、買いに行こう……う〜ん、泥縄だぁ。

* アルベニス、グラナドスなどの、もう少し易しめの別の曲。現時点ではこれが最有力候補です。でも、みんな難しいんですよね。とりあえず、アルベニスのプレルディオ(「スペイン 6つのアルバムリーフ」より)を次回レッスンまでに練習してみることになりました。

これがダメなら、再検討です。

という状況で、もう8月だというのに、まだ発表曲が決まりません。11月まであと3ヶ月です。

こんなんで、本当に間に合うのでしょうか? 早くも、暗雲がたちこめまくってます。

その前に、「エリーゼのために」を聞くに耐えるレベルに仕上げねば……ハァ……。

(そう言いつつ、こうやって悩むプロセスがまた楽しいんですけどね。 ( ̄ー ̄;)
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エリーゼのために
●エリーゼのために

2005年6月の発表会は「惨敗」でしたが、気を取り直して練習続行です。

練習内容を「一曲集中モード」から「通常モード」に切り替えて、暇を見つけてはピアノに向かう日常が戻ってきました。

その時点で組んでいた曲です。

* ハノン 6番(変奏パターン)と7番
* ブルクミュラー25の練習曲 8番「優しく美しく」と9番「狩」

あともう一曲、練習曲だけではつまらない、ということで、誰でも知ってる

* エリーゼのために

を始めました。

「エリーゼのために」は、「少しはピアノが弾ける」ことのシンボルみたいな曲です。やはり一度は弾いてみたいですね。発表会直前の最後の練習の時に、A先生と相談して次はこれをやると決めてありました。

●楽譜選び

前から知ってはいたのですが、楽譜によって「運指(指使い)指定」がずいぶん違います。ペダリング指定などが違う場合もかなりあります。

したがって、練習の第一歩は「できるだけ自分に合ったいい楽譜を手に入れる」ことからスタートすることになります。

この「エリーゼのために」も例外ではなく、手持ちの楽譜をいくつか眺めてみると、かなり詳しく指番号を指定しているもの、ほとんど無指定のもの、出だしのミレ#ミレ#〜のところが、4343の運指のものと5454の運指のものがあります。

私としては、自力で運指を全部考える能力は到底ありませんから、「できるだけ詳しく運指が載っているもの、ついでに解説も載っているもの」が欲しいと考えました。

その結果選んだのが、次の楽譜です。

《ブラインドタッチで弾けるおとなのための楽しいピアノスタディ 3》


(※アマゾンに表紙の写真が無いみたい。下の本です。)
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そもそもこの「ブラインドタッチ〜」シリーズが、「ナチュラル ポジションでの指使いを学習しつつ、最終的に『エリーゼのために』を弾くことを目標とする」というものなので、運指や解説の充実という点では私の見た中では一番よいと思いました。

CD聞き比べ

手持ちのCDを探してみたら、3人の演奏がありました。この弾き方がまた違います。

3分ジャストで早めに弾く人、3分30秒弱ぐらいでゆっくり弾く人、淡々と弾く人、やや強めに抑揚を付けて弾く人、etc. (その後、CDショップでいろいろ見たら、2分50秒台で弾いている人もいますね。)

楽譜どおり正確に弾くことが原則のクラシックといえども、演奏者による解釈の幅はたいへん大きいと思います。これまた、自分に合ったCDの演奏を目標に据えることが重要になると思います。(プロと同じに弾けるわけではありませんが、「こんな風に弾きたい」という気分的な目標です。)

●マルをもらったのは

クラシックの中では易しい部類に属するとはいえ、いちおう「原曲」です。仕上げるのにかなり苦戦しました。

結局、「大オマケでマル」もらったのは、2005年12月末。半年かかったことになります。

本格レッスン開始からだと、1年9ヶ月。

早いのか遅いのかわかりませんが、とにかく「ピアノ歴ゼロ」で「楽器は高校時代に自己流ギターをちょっとだけ」の中年オヂサンが、何とかここまでたどり着いたという事です。
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第一回発表会への道 その4 (発表会当日)
●発表会……その結果は

2005年6月19日、日曜日。ついに発表会です。

会場は「角聖子とともに 第10回お父さんのピアノ発表会」。東京、恵比寿ガーデンプレイス内、恵比寿麦酒記念館。

この発表会は、大人の初心者のためのピアノ発表会です。名前のとおり「お父さん」がたくさん出演します。(もちろん、女性や若い方もいます。)

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午前中にリハーサル。一回だけ通し演奏ができます。この時から既にドジりまくり。

そして午後、いよいよ本番。

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結果は……う〜ん、ダメでした。

途中で何だか分からなくなってしまって、ボロボロに弾き間違えるし、止まってしまうし、もう惨憺たる有様です。

アマチュア、プロを問わず、ほかの方の例をネットや本でいろいろと読みましたが、第一回目の発表会では「失敗」という場合がけっこう多いみたいです。

自分で体験してみて、やはり「難しい」と感じました。練習の成果の半分はおろか、10分の1も出せない状況です。「音楽的な演奏」なんていう余裕はまったく無し。最後までたどり着くので精一杯です。

発表会のあと、他の参加者や関係者の皆様も交えて打ち上げパーティー。場所柄、当然(?)ビール飲み放題。ちょっぴり苦いビールでしたが、いろいろな方と話ができてけっこう楽しかったです。

●敗因分析

そこで開き直って、ひとこと。

『 第一回発表会の意義は、失敗することにあり』

この失敗を糧として、次に向けて精進しませう。(^^)

そのためにも、うまく弾けなかった原因を考えてみます。

(1) 緊張はあたりまえ

誰だって緊張するのは当然です。でもその緊張の中で少しでも実力を発揮するようにトレーニングすることが必要です。

要は「慣れ」です。こればかりは、場数を踏むしかありません。

私の場合、指が震えるとか、そういう事は無かったのですが、やはり緊張して相当硬くなってしまっていました。

(2) やはり楽譜を見て弾くことが重要

ミスを減らすには、やはり楽譜の少し先を見て、記憶を確認しながら弾くことが大切だと強く感じました。

暗譜頼りの場合、一回大きく間違えると、そこで止まってしまいます。次が出てきません。再開しても動揺してしまっていて、またミスを犯します。(私はこのパターンでコケました。)

また、一度止まってしまうと、頭の中の音楽の流れが中断してしまって、簡単なはずの指使いですら不確かになってしまいます。そのとき、とっさに楽譜を見ることができれば、回復の可能性が高まります。

(3) 会場の問題

実際にあの場にいた方はよく分かると思うのですが、演奏会場がコンサート室ではなくて、博物館内のホールです。一般の見学者が歩き回っています。また、壁を隔てた反対側にはビールの試飲バーがあったりして、けっこうザワついています。

困ったのは、「自分のピアノの音が聞き取りにくい」ということです。音のエネルギーが会場側に行ってしまって、一番近くにいるはずの演奏者に十分に音が伝わって来ない感じです。

雑音が少ない環境なら問題無いのでしょうが、あの会場のコンデションだと、「雑音から自分の音を聞き分ける」ことにかなり注意力を必要とします。ギリギリの綱渡り状態で弾いている初心者にとってかなりのハンディとなります。

逆に言うと、「必ずしも理想的でない環境でピアノを弾く練習も必要だ」ということになるのでしょう。

●また次に向かって

でも、発表会はとてもいい経験でした。

本番の緊張感、というものを少しだけ理解することができました。

練習する時にも、本番演奏に向けて何を注意すればよいのかが、感覚的に理解できるようになりました。有意義な「宿題」をたくさんもらった感じです。

またチャンスを見つけて次の発表会に出てみたいと思います。

今度は、何をどんなふうに弾いてやろうか……(^^)
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第一回発表会への道 その3 (オリエンタル MP3)
●グラナドス作曲オリエンタル(発表会に向けて練習中バージョン)

練習記録(または恥さらし)です。

この時点で、ゼロから始めてピアノ歴1年2ヶ月ちょっとのオヂサンの「大人のピアノ」演奏ですから、芸術的鑑賞に耐えるものではありません。ご注意ください。

聞きたい方は下からどうぞ。

オリエンタル (MP3 4.5MByte)

※録音データ

* 録音日 2005/06/10
* ヤマハ YU10SB サイレントモードの演奏(電子ピアノ相当)
* MP3形式(128Kbps)

発表会の持ち時間の関係で、後半の繰り返し部分を簡略化してありますが、「ほぼ」原曲の状態です。

発表会間近にもかかわらず、うまく弾けません。悲しい

この録音は、意識してかなりゆっくり弾いているのですが、あちこち間違えるし、テンポも強弱もイマイチ。

録音しようとすると、妙に緊張してしまって、ますます下手になってしまう……。何とかせねば……。何とかなるんだろうか?……と、当時真剣に悩んでいました。
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第一回発表会への道 その2
●オリエンタルの譜読に挑戦

譜読開始です。よく覚えていませんが、2005年2月の第一週のことだったと思います。

例によって、ムズいです。

読譜力ボロボロですから、音符を一つ一つ確認しながら、いち小節ずつ、繰り返しトレーニングです。分からなくなると、楽譜をにらみつけながらラローチャの CDを聞きます。楽譜に基本的な指番号は振ってありますが、省略されている箇所もあるので、自分で指番号を考えます。自分で弾きやすいように指番号を変えた場所もあります。指が届かない和音は分散して弾くようにします。(実はラローチャもそうしています。彼女は「手が小さいピアニスト」として有名なんだそうです。)

●先生、大丈夫でしょうか?

二週間後、止まりまくりの外しまくりですが、なんとか最後まで「音らしきものはでる」状態になりました。まだ「音楽以前」の状態ですが、とりあえず、先生に見てもらうしかありません。

2月中旬のレッスン日。「先生、もし『とても無理』だと思ったら、ドクターストップしてください。別の曲、考えます」と予防線(?)を張った上で、A先生の前で初演奏です。

まだとても「演奏」と呼べるシロモノではなかったですが、結果はOK。「がんばったんだし、まだ発表会まで4ヶ月あるから、何とかなるでしょう」とのお言葉。

難しくて弾けないところは「簡略化譜」にする、という前提で、この「オリエンタル」を発表会に向けてレッスンすることになりました。

●発表曲の練習続行

A先生のお許しが出たので、そのまま練習継続です。

でも、なかなか上達しません!

実は、私は「暗譜しないと弾けない」派です。正確には、「指使い」を暗記してしまうタイプです。

この方法だと、一度つかえてしまうと、どこを弾いているのか分からなくなって止まってしまうことが多いのです。

そのとき、とっさ楽譜が読めないと、そのまま撃沈状態になってしまいます。

「楽譜が読めるようになりたい」――この時ほど切実に思ったことはありません。

しかし、そう簡単に楽譜が読めるようにならないことは経験済みです。したがって、とにかくひたすら弾き込んで、頭に曲を叩き込むしかありません。

それから、どうしても弾けないところが数箇所あります。三度の和音、指が動きません。トリル(2音の高速反復)、スピードを落としても綺麗に弾けません。手が大きく動く跳躍、よく外します。

テクニックを鍛えないといけません。基礎力の無さを痛感します。

本番で弾けなかったらどうしよう、と真剣に悩みました。

結局、先生に無理を言ってお願いして、3月中はレッスン回数と時間を増やしてもらいました。(手間がかかるオヂサン生徒ですみませんです、A先生。^^)

効果は大いにありました。練習で詰まっているときの相談や、自分では気づかない欠点のアドバイス、とにかくレッスンの効果は偉大です。

●ハノンを併用

あと、ハノンをやるようにA先生から指示されました。とりあえず、ハノンの1番から順番に弾き込んでいきます。

ハノンは単純な指の練習です。嫌いな人も多いようですが、私はそうでもありません。綺麗に弾けると、それなりに気分いいですし、何より指が動くようになるのが自覚できます。

練習の成果で、3月の末ごろには、つっかえながらも最後まで弾けるようになってきました。簡略化譜ではなく、ほぼ原曲でいけそうな見通しも立ちました。あとはひたすら弾き込むのみです。

弾き込むにつれて、少しずつ余裕が出てきます。余裕が出てくれば、ミスをする確率も減りますし、ミスをしても止まらずに誤魔化すことができるようになります。より音楽的に弾くことも視野に入ってきます。

4月末ごろになると、なんとか曲らしくなってきました。もちろん、ゼロから初めて一年目のオヂサンの演奏ですから、プロから見たら噴飯ものなのは百も承知です。

でも、われながら「よくぞここまで来た」と思いました。

| 坂上酔狂 | 私のピアノ歴 | 08:20 | - | - | - | -
第一回発表会への道 その1
●バイエル終了間近

2005年2月上旬、バイエル103番に、マル、もらいました。バイエルは全部で106番ですから、余すところ、あと3曲です。

本格レッスン開始から約10ヶ月ちょっとでここまでたどり着いたことになります。

大人の趣味のピアノなので、かなりオマケたっぷりでマルもらっていると思います。それでも「何とか弾けるようになってきた」という自信が付いてきました。

そろそろ、次の本を決めないといけません。それから、ここまでの練習の成果を試してみたい、という気持ちも湧いてきました。

発表会に出ようかな?

実は、A先生から「発表会に出てみない?」と何度か声をかけてもらっていました。でもそれまでは、「いやぁ、まだ無理です」と断っていたのです。

しかしここに来て、発表会に挑戦してもイイかな、という気分になってきました。

その日のレッスンの最後に、「発表会、出てみようかと思うんですけど……」と話すと、A先生はとても喜んでくださいました。それで、「じゃあ、バイエルはとりあえずいいから、次のレッスンまでに弾きたい曲を探してきなさい」ということになりました。

ちなみに、発表会は2005年6月の予定です。4ヵ月後です。

●発表曲をどうしよう?

まず、選曲の基準です。

* 難しそうに聞こえるが、実はそうでもない。(私のテクニックの範囲内)
* あんまりメジャーな曲じゃない。(間違えても誤魔化せる)
* それでいて、カッコいい! 大人っぽい! 初めて聞いても耳に馴染みやすい!

う〜ん、欲が深すぎますかねぇ……。

当初は、「エリーゼのために」なんていうのも考えました。バイエルの最後に楽譜が載っています。クラシック系のピアノをやっている人にとっては、ある意味、憧れの名曲、ピアノが弾ける証し、到達目標です。

私もいずれは挑戦してみたいと思っていましたが、発表会用の曲としては、あまりにも月並み、面白くありません。よって、却下!

ポピュラー系も考えたのですが、レッスンがクラシック中心なので、やはりクラシック曲が弾きたいです。

「ピアノ名曲集」みたいな楽譜を何冊か買ってみました。「クラシック名曲集」のようなCDも何枚も買って聞いてみました。あと、ネット上にもいろいろな演奏が公開されています。それもずいぶん聞きました。

そして『とりあえず』選んだのが、エンリケ・グラナドス作曲、スペイン舞曲集より「オリエンタル」。

なんで、『とりあえず』かというと、やってみて無理っぽかったら、即、あきらめようと思っていたからです。

なお、この曲はpiano1001というサイトで知りました。(たくさんのクラシック曲の楽譜、演奏、そして解説が掲載されているすばらしいサイトです。管理人さんに感謝!)

●CDと楽譜を入手

スペインものの演奏と言えば、スペインを代表する女性ピアニスト、「ピアノの女王」アリシア・デ・ラローチャ、なんだそうです。

さっそくCD買ってみました。

《グラナドス:スペイン舞曲集》


最高です。

妙に抑揚を付けすぎないシンプルな演奏、澄んだ音、なんとも言えない絶妙な揺れ。上手すぎます!

ラローチャのことを調べてみて、ますますこの人のピアノが好きになりました。12才の時に既にオーケストラと共演。80才にしてなお現役ピアニストとして活躍。優しく、そして厳しい人。音楽に向き合う誠実な態度。つい最近引退してしまったようですが、この人の演奏、生で聞きたかったなぁ……。

それはともかく、楽譜を入手しないといけません。私は、ピアニストの上原由記音さん監修の次の曲集を使いました。

《スペインピアノ音楽選集》

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バイエル80番台の壁
●突然難しくなる

一方のバイエルですが、80番台あたりから、突然難易度が上がりだします。いままで、一日の練習で一曲から数曲は進めたのが、数日練習しないと、一曲ものになりません。

指が曲を覚えくれないのです。それは、リズムだったり、指使いだったりしますが、反復練習しないと定着しません。

ピアノ導入期における最大の「壁」じゃないかと思います。

これは当然のことです。学習の結果、脳の神経回路網が新しいネットワークを形成するためには、一定の時間が必要です。(すみません。「ヘ理屈モード」に入りますけど、お許しを!)

前の日に散々練習して弾けなかったフレーズが、翌日あっさり弾けてしまう、というのは誰でも経験することでしょう。要するに、前日の練習で刺激を受けた神経回路網が、寝ている間に変化して、新しい回路を形成するのです。この繰り返しが、ピアノのテクニックを向上させていくのです。

難易度が上がった、ということは、神経回路網に対する要求レベルも上がった、ということです。時間が余計にかかるのは当たり前のことです。

でも、正しい刺激を与え続けてやれば、個人差はありますが、それなりのテクニックは身に付くはずです。

問題は、それを実行できる忍耐力と集中力があるか無いかです。

●ここでやめないで!

このとき私は、「ああ、ここでピアノやめちゃう人、多いんだろうな」と思いました。正直、ちょっとツラいのです。苦しいのです。

神経回路網を鍛えるためには、やや強度の高い刺激を反復継続して与えるのが大原則です。要するに、短時間でいいから毎日少しずつ上を目指して練習しろ、ということです。

ところが、一週間に一度しか練習しないとか、楽なことしか練習しないとか、練習の成果がすぐに現れないと投げ出しちゃうとか、そういうやり方だと、神経回路網はなかなか育ちません。一週間に一度の場合は、せっかく出来かかったネットワークが元に戻ってしまいます。楽なことしかやらないと、いまあるネットワークの維持は出来ますが新たなネットワークは形成されません。投げ出す場合は、言わずもがな、です。

これは、ピアノに限らず、スポーツでも芸術でも学問でも、多分共通のことです。筋肉を制御するのも神経細胞です。感性をつかさどるのも神経細胞です。論理的思考をおこなうのも神経細胞です。

だれでも、日常生活の中での刺激によってできた「ある程度」のネットワークは持っています。その「ある程度」の範囲で出来ることなら、特に努力しなくてもできます。

ところが、ある程度「以上」のネットワークを作ろうと思ったら、それなり刺激を意識して与え続けないといけません。これは、多くの人にとってツラくて苦しいことです。

最初は、たいしたネットワークは要りませんから、ちょっとした練習で必要なネットワークが形成されることでしょう。しかしその時期はやがて終わります。今度は、より高度なネットワークを自分の脳の中に作り上げるべき段階に差し掛かります。

片手間の練習で行けるレベルから、集中した練習が必要なレベルへと変化するポイント。ピアノが「弾きこなせる」ようになるための長い長い登山道の入口。

いままで、整備された道をちょっとしたハイキング気分で歩いてきたのが、いきなり岩だらけの急な上り坂に差し掛かったようなものです。でも、ここを登らないと見晴らしのよい頂上へは行けません。

個人差もあるのでしょうが、私の場合は、それがバイエル80番台あたりだったのでしょう。他の教本を使っていても、同じような壁があるのだと思います。

「ついに、来たな」と、そのとき思いました。ここから、いよいよ「本当の」ピアノの練習が始まるんだな、と思いました。難しいのは、歓迎すべきことです。少しツラいですけど、あきらめずに、淡々と進むのみです。

もし苦しんでいる人がいたら、ここでやめないでください。月並みですが、練習を続ければきっと道は開けます。
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ブルクミュラーに挑戦
先生から「次は好きな曲を弾いてよい」というお許しを頂きました。

ところが、この「次に弾きたい曲」が問題です。特に無いんですねぇ。

いやぁ、そりゃ、「英雄ポロネーズ」とか「ラ・カンパネラ」とか、弾きたいですよ。でも、無理です。そこまで自信過剰のオバカではありません。

今の自分の実力レベルで「頑張れば弾ける」程度の曲が、よく分からないのです。

この時(2004年6月末)、バイエルが70番台に差し掛かった頃です。ネットで調べてみると、バイエルの終わりが見えたら、次は「ブルクミュラー25の練習曲」をやるのが、一般的な道みたいです。

《ブルクミュラー25の練習曲 全音ピアノライブラリー》


まあ、ちょっと早いかもしれませんが、ものは試しに楽譜を買って、ブルクミュラーの1番、「すなおな心」に挑戦してみました。が、……

……難しい……

バイエルとは難しさの次元が違います。最初のフレーズ、出だしの八小節がまったく弾けません。

「ええい、なにくそ!」と思って、ひたすら反復練習、部分練習です。

何とか最後まで「辛うじて指は動く」状態にしてレッスンに行きました。そしたら……

「だいだい弾けてます。じゃあ、ペダルを踏んでみて」と言われました。

えっ! ペダルですか? まだ早いんじゃないですかぁ……というのが私の正直な感想。

この時、初めてきちんとペダルを踏むことを習いました。

ピアノには二つないし三つのペダルがあります。このうちの一番右のペダルが、もっとも重要かつ使用頻度の高いダンパーペダルです。単に「ペダル」と言ったらこれを指します。このダンパーペダルを踏んでいる間は、指を鍵盤から離しても音が持続します。ペダルを放すと、音が消えます。その結果、曲の命とも言うべき和音の響きを作り出すのです。ペダルが無いのはピアノじゃありません。

恥ずかしながら、このときまで、ペダルの機能は知ってましたが、その重要性は知りませんでした。

しかし、このペダルがまた難しい。響きを維持するために、あるいは不要な音の響きを消すために、鍵盤を押したり離したりするタイミングとペダルを踏んだり離したりするタイミングが微妙にずれるのです。

お先走りして自分で始めたことです。ひたすら練習です。右足、筋肉痛です。腰、痛いです。

それでも何とか7月の中旬のレッスンで、マル、もらえました。本格レッスン開始から約3ヶ月半後のことです。(一部ペダルを省略した「お情け」バージョンですけど)

その上、「難しいペダル、よく踏めるわね」というお褒めの言葉も頂戴いたしました。思わず、木に登りたくなりました。(「オヤジもおだてりゃ木に登る」ってか…… ^^)v

この時、「大人のための……」と大人向けにアレンジしたものをやるよりも、「バイエル+ブルクミュラー」という、ある意味、一番普通のスタイルが、自分に合ったものだと悟ったのです。

それ以後、2005年1月まで、この形態でレッスンを進めてきました。
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