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2006.12.27 Wednesday

ピアノを始めるまで

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    ●誕生〜中学まで

    私が生まれたのは昭和30年代前半。山の中のとある小さな町でのことです。

    そして3才からピアノを始め……となるとカッコいいのですが、実際のところはピアノとはまったく無縁の生活を送っていました。

    小学校の頃はちょうどピアノブームで、女子が「バイエルがどーの、チェルニーがこーの」と言うのを聞きながら、何となく「ピアノいいなぁ」とか思っていましたが、単に思っていただけでした。

    結局、正規の音楽教育は小中学校の音楽の時間だけ。音楽系の部活動をしたわけでもないですし、もちろん音楽教室に通ったことも皆無。

    今と違ってのんびりした時代でしたし、地方の小さな町だとそもそも塾やお稽古事に行くのは、どちらかというと少数派でした。(「お前は字がヘタクソだ」と言われて数ヶ月だけ習字をやらされましたけど、速攻逃げ出しました。それが生涯唯一の塾体験です。ついでに、字は今でもヘタクソです。)

    ●高校時代

    高校時代に、少しだけギターを弾いていました。ちょうどフォークソングやニューミュージックが流行っていた頃で、ギターの弾き語りがみんなの憧れだったのです。(と言っても若い人はわからないかな? まあ元祖J-POPですね。ユーミンや中島みゆきがデビューした頃です)

    とは言っても、本格的にやっていたのではなくて、自分の家でギター雑誌片手に自己流で奇声を発していただけ。バンドを組んだわけでもないですし、学園祭のステージに上がったわけでもないです。単にちょっとした趣味の範囲でした。

    ●大学〜

    大学入学に伴って上京。その後も時々はギターに触っていましたが、大学卒業後はいつしかそれも途絶えてしまいした。

    まあ、音楽は好きでしたから、CD(昔だとレコード)を時々聞いたり、年に数回だけどカラオケ行ったり……。楽器も何かやってみたいなあ、と思ってはいましたが、暇もお金もありませんし、そもそも都会のアパート暮らしだと大音響を発する音楽の練習は厳しいものがあります。

    結局のところ、音楽とはあまり縁の無いまま、およそ20年が過ぎてしまいました。

    ●ピアノやるぞ!

    そんな私が、「ピアノを習ってみよう」と決めたのは、確か2004年の1月の末頃だったと思います。

    当時住んでいた埼玉のアパートから都内のマンションに移ることになっていました。引越し先は「時間を守れば楽器可」というマンションです。というか、そういうマンションを探したのです。

    どの楽器を始めようかといろいろ考えましたが、やはり小さい頃から憧れていたピアノに未練があります。

    でも、ゼロから始めて弾けるようになるのでしょうか?――これこそ、私がピアノを始めることを躊躇していた最大の理由です。

    誰だって無駄なことはしたくないです。いまさら練習しても、弾けるようにならないのなら、やっても無駄です。

    ピアノ、いやピアノに限らず楽器全般は「小さい頃から始めないと無理」という思い込みがあります。2、3才の頃から英才教育を施し、長じては音楽専門の学校に通って猛練習しないと弾けるようにならない、というイメージがあります。それですら、才能の無い子は脱落していく……。

    だから、いい年をした大人が始めても「所詮、弾けるようにはならない」のでは、という先入観がありました。

    でも、いくつかの例を見聞きしているうちに、「大人から始めても遅い」から「大人から始めても何とかなる」に心境が変化してきました。

    あくまでも趣味です。生活がかかっているわけではありません。たとえ弾けるようにならなくても、その時は別の道を考えればいいのです。やらずに一生後悔するより、やるだけやってダメなら諦めた方がよっぽどスッキリします。

    よし、ピアノやるぞ!――こう決断した時から私のピアノライフが始まったのです。