ゼロからでもピアノは弾ける

趣味ではじめた大人のピアノの記録。2004年に45才でバイエルからスタートしてクラシックの原曲に挑戦中。消音ピアノの活用や練習のヒント、工夫など。気が付けばピアノ歴10年越えです、相変わらず、下手です。はぁ・・・(^^)
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ピアノ中級の壁(1)
●中級の壁に至るまで

たぶん今、私は、「ピアノ中級の壁」の長いトンネルの中にいるのだと思います。

ピアノをやっていると、何回か壁……スランプと言ってもいいですが、とにかく思うように前に進めない状態に当たります。

その中でも、この「中級の壁」は、大人のアマチュアのピアノ弾きにとって最大の壁かもしれません。

初級段階のうちは、大人の場合、初級中盤の難易度が急上昇する局面(以前書いた「バイエル80番台の壁」)を乗り越えれば、あとは大人のガンバリと集中力で、けっこう何とかなります。

練習曲集で言うとブルクミュラー終了程度まで。

発表会用の曲だと、中程度の難しさのクラシックの原曲に挑戦できるあたりです。 ショパンとか、ドビュッシーとか、モーツァルトとか、「あこがれの名曲」でも「それなりに」弾けるものです。

でも、「それなりに」しか弾けないんです。 思うように弾けないんです。 綺麗に弾けないんです。 安定しないんです。 トチるんです。 止まるんです。 遅いんです。 練習しても練習しても、うまく弾けないんです。

ここに至って、自分の基礎力の無さを痛感します。

「よ〜し、基礎からみっちり、やったるわい」と決意します。

そして、「中級の壁」にぶち当たります。

●バブルとしての中級の壁

大人――特に男性の場合は、「ひたすら上を目指す」という傾向が強いと思います。 これはもう、オスの本能みたいなものですら、どうしようもありません。

ピアノの場合だと、より難易度の高い曲、より高度なテクニックを追求したがります。 「いや〜あ、私はコツコツとマイペースでやりますよ」とか言っていても、内心では教本を次々と「制覇」することにこだわります。

「何とかなる」うちは、ひたすら難しいことに挑戦し続けます。

そして、初級段階のうちは、「何とかなってしまう」のです。 実はこれが、大問題なのです。

これは、ある種のバブル状態です。 「練習すれば上に行ける」という期待、そして実際に「行けてしまう」という事実が、「ひたすら上を目指す」という傾向を必要以上に助長してしまうのです。

株や不動産といっしょです。 「まだまだ上がる」という期待そのものが、適正水準をはるかに超える高騰を招いてしまうのです。

しかし、あらゆるバブルは必ず崩壊します。

●中級の壁の構造

ピアノ力を構成するいろいろなテクニックは、新たに学習してから、何度も繰り返し練習することでゆっくりと定着していきます。 「ひたすら上を目指す」のはよいのですが、「定着させる」方の練習が減ってしまうのは問題です。

この定着プロセスをおろそかにして、ひたすら上を目指し続けると、どこかで、

【定着せずに不安定化するテクニック > 新たに学習するテクニック】

という状態に陥ります。

この状態はピアノを弾いていれば実感できます。 ちょっと無理しすぎているな、基礎力が不足しているな、と自分で認識できます。

そこで、基礎練習を始めるのですが、これが、つらい。

挑戦できていたはずの難曲に比べて、基礎練習ははるかにレベルが低い……ように感じる。 にもかかわらず、その基礎練習がうまくできない。 (だから、基礎力不足なのです。あたり前です。)

ショパンがどーの、ベトベンがこーの、とかいう遥か以前の問題として、ハ長調のスケール(音階)が安定してうまく弾けない。 自分で弾いた録音を聞いてみて、はっきり言って、ヘタ。 あんたぁ、ピアノ、何年やってるの、自分で自分に向かって言いたくなる。

「なにくそっ」と、大人のガンバリと集中力で基礎練習に取り組む……のですが、初級段階の頃のように「上手くなっている」という実感がまるで沸かない。 (定着には、練習量と時間が必要なのです。)

そのうち、「オレって、やっぱり才能無いんだぁ」とか、「子供からやっていた人にはかなわないんだぁ」とか、「この辺が自分の限界なんだぁ」とか思い始めて、意欲のデフレスパイラルに陥ってしまう。

そして、あんなに燃えていたピアノへの情熱が、一気にしぼむ。 練習時間が減ったり、レッスンをついついサボったり。 で、ますます悪循環にはまる。

これすなわち、バブル崩壊。

これが中級の壁です。

私の場合、中級の壁との遭遇は、ピアノを始めてもうすぐ4年目の2008年の1月頃の事でした。 ちなみに、この頃からBlogの更新も滞り気味になってしまいました。

続きはまた次回に……



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| 坂上酔狂 | 「大人のピアノ」私論 | 08:02 | comments(6) | trackbacks(0) | - | -
私もピアノを45歳から始めて今5年目に突入しました。
そして今まさにおっしゃるような『中級の壁』にはまっています。

今まで年齢の割にはけっこうがんばりまして、なんとなく教本は進んでいますが、現在ツェルニー30番の手前で足踏み状態。(『ツェルニー30番の前に』という教本があります。)
次の教本をツェルニー30番にするには練習時間のなさ、譜読みが遅い、指が回らない、などいろいろな不都合でちょっときつい感じです。

そして基礎力不足…指の力がついていないための『指すべり』『無駄な力み』『音楽性の無さ』に困惑しています。
先生は音大出でピアノは上手ですが、大人を教えた経験があまり無く、私の悩みが理解できないみたいで、とてももどかしいです。
教えている子供さんはこのあたりまで来ると難なく次のステップにスムーズに行くことができるみたいなんです。
いっそもう一度バイエルからやり直すべきかな…と考えている最中です。


そんなときに見つけた貴ブログ、はじめからほどんど読ませていただきました。
そしてこの日の内容はとても私にとってグッドタイミングな話で、続きがとても気になります。
次のブログアップを楽しみにしています。
| 中級おばさん | 2011/01/29 11:47 PM |

中級おばさん様

Blog管理人の坂上酔狂と申します。コメントありがとうございます。

やはり、「中級の壁」はあるのですね。これは、数週間や数ヶ月で越えられるものではないので、くじけず、気長に、こつこつと練習するしかないと思います。

記事の続きは、いま下書き中です。数回シリーズになると思います。大した内容ではないので、あんまり期待されると、がっかりさせる事になってしまいそうで心配なのですが、何かのご参考になれば幸いです。

あと、レッスンの先生のことですが、私の場合は幸いにもひじょうによい先生に巡り合う事ができました。しかし、「分かっている人には、分からない人が、何が分からないのか、分からない」という状況が起こりがちです。一度、自分の悩みを整理して先生にぶつけてみるのも手だと思います。(私も、しょっちゅう先生に変な質問をして困らせています。)
| 坂上酔狂 | 2011/01/30 8:05 AM |

坂上様
コメントへの返信をありがとうございました。感激です。
そうだ、『はじめまして』のご挨拶もなしでいきなり本題を書いてしまい大変失礼いたしました。
あまりにも私の今の心境を映したような内容でしたので驚きもありまして。

『定着していない』というキーワードを見て『これだ!』
と思いました。
今の私にいちばんできていないことがまさに『定着できない』ということだったのです。
ブログをお見受けするに理系の方とのこと。
文章はとてもわかりやすく、でも理系の方らしく冷静に理論的に分析されていて非常に共感しました。
他の方に今の自分の状況を整理していただいたような変な感じです。

ご指摘の先生とのコミュニケーションですが、いろいろと勇気を出して相談はしています。
『基礎を学びたい』という要望にハノンを変形させて、くふうした練習を考えてくださったり。
それでもなかなか上達はしていかないです。
先生もちょっと呆れているのではないでしょうか。

先生の言うことは理解していて、その曲内ではひたすらの練習で上手になったとしても、次に行くとできなくなってしまいます。
先生はまたはじめから同じことばかり指導することになります。(同情)
「これが大人の限界」と先生が思うのも無理はないですよね。

それとなく「ゆったりとした曲で高度なテクニックを要しない自分に合ったものを弾くという路線」に変更することを提案されているようにも感じます。
それもひとつの手だし、分岐点にあるとは思います。

でも何年かかってもいいから少しでもテクニックをみがいていきたいという気持ちもあるのです。
と、えらそうなことを言っても絶対的な時間はないので先生も「妥協も大切」という言葉を使ってきたりもします。

私が相当な無理をしているのではないかという心配もしてくださっているのかもしれませんけど。

長々と書いてしまいすみません。
この『定着』という壁をどのように乗り越えてこられたかを是非参考にさせていただきたいと思い、先日はコメントさせていただきました。
そして同じような方が世の中にいらっしゃるととても励まされました。また訪問させていただきます。
| 中級おばさん | 2011/01/30 11:15 PM |

中級おばさん様

コメント、ありがとうございます。(挨拶とかは、気になさらずに ^^)

既に先生といろいろ相談なさっているのですね。余計なことを書いてしまって申し訳ございませんでした。

出勤時間直前なので、続きはまた本文の方で。
| 坂上酔狂 | 2011/01/31 8:27 AM |

突然失礼します。
私はアメリカ生活15年目、 ピアノ歴68歳です。 近所の短大のピアノコースを2.5年とりましたが、若い学生と違って時間があるのでがむしゃらに練習をやり成績はつねにA。 初級を終らせと中級をかじりました。 ブルーグミラー、エリーゼのためにレベルは終えました。今月2回の個人レッスンで易しいジャズとブルースを楽しんでいますがまさに壁に当たらんかというところです。 

先生には練習しすぎ、リラックスして楽しみなさいといわれます。 この曲は15分以上練習しないこととか言われその通りにすると全く前に進みませんしイラつきます。 もっとやれと言われるよりやるなと言われるほうが堪えます。 こちらの生徒は度直樹とも2時間も練習しないのでそうです。 やる人はやってるのでしょうけどねえ。

¥練習のやり方が間違っていたことを教えて下さいましたし確かにと思えることも沢山。
例えば楽譜をみたらコードをもっと意識して弾くとかです。  今までの練習で手をみながらの暗譜が多かったので楽譜をみながら弾けません!!
考えた挙句今易しい教材を頂いて初級後半からの基礎力をつける教材にも力を入れだしました。
一日30分の練習でいいといいますが先生の宿題はまじめにやるとやはり1.5時間から2時間はかかります。 全部を一日でやらないでいいとおっしゃるけど毎日やるべきだと感じる宿題なのでそうはいきません。 硬いと言われようが2時間くらいの練習は中級を10年でマスターするなら(ソナタレベル)Mustだと思います。 少なくとも一日1時間くらいは練習はしたいと言うのが本音です。
先生にうそつくのもいやだけど基礎レベルの読譜と指の練習だけでも先生は5−15分とおっしゃるけど30分くらい集中してやって見たいと思います。 難しい曲を先急ぎしないで基礎に力をいれるということでどんなものでしょう。 大学では練習するほどに良い生徒ということで優等生になりましたが落とし穴にはまったようです。
| JJ | 2013/07/03 9:51 AM |

昨日は誤字の多いわかりにくいコメント申し訳ありませんでした。 コンピューターが苦手なものでお恥ずかしい限りです。
ピアノ歴、抜けておりましたが丸3年です。 過去には中学一年生の頃バイエルを少しかじったので簡単な楽譜は読めましたが英語で楽典を理解しないといけないのでゼロから勉強を始めました。 
日本人の長所でも短所でもある学校での成績ばかり良くてでも中身が乏しいと申しますか読譜が出来ないと言う辛さをいま味わい始めているところです。
貴方のお書きになってるものを殆ど読ませていただきまさにその通りだと…。
私だけではなかったのだという安心もありますし将来の方針の指針となりました。 非常に論理的で理路整然としており納得することも多くとても参考になりました。
何を弾きたいのかどうなりたいのか今ひとつ焦点がぼけておりましたが読譜の力をつけるべく私もInventionにチャレンジして見ようと言う意欲がわいてまいりました。

一年はほど前にバッハのプレリュード第一番を習ったときちょっと苦労したけどとても好きでしたし楽譜をみて見ましたが苦労はするでしょうが何とかいけそうな感じがあります。 

先生は私にどうせプロになるわけではないのだから肩肘張らないでもっと楽しむようにと楽しみ方も指導くださいます。 楽典なども習っていますがとても覚えやすくまた理解もし易い素晴らしい指導でこの人から離れる気持ちは有りません。 先生もシニアで聡明なかたです。

さて今後ですがハノンではなく前回先生に勧められたCelebration Series と InventionそしてMartha MierのJazz,Rags,& Bluesの3本立てとします。 Inventionを終らせたら力もついているだろうし読譜が出来るようになっているでしょう。 
実は私はハーモニカプレーヤーでそちらも練習がありますのでピアノは集中してるのは1.5時間くらいでしょうか。 (ピアノの前には2−3時間座っていますがボーっと考えことしたりほかのことが気にかかったりするので昨日から10分か15分刻みで時間を計るようにして集中に勤めています) 週5日は練習しています。 時にはいやになりますがそんな日はさっさと練習をやめます。
でも通常は練習を辛いと思うよりは楽しんでいます。
貴方のお陰様で将来の指針が定まりましたので嬉しくてコメントしました。 貴方はあくまでバッハを追いかけられるのですね。 頑張って目標を達成して下さい。
私もバッハシリーズ頑張ります。 
| JJ | 2013/07/05 12:59 PM |










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