ゼロからでもピアノは弾ける

趣味ではじめた大人のピアノの記録。2004年に45才でバイエルからスタートしてクラシックの原曲に挑戦中。消音ピアノの活用や練習のヒント、工夫など。気が付けばピアノ歴10年越えです、相変わらず、下手です。はぁ・・・(^^)
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ピアノ中級の壁(7)
前回の続きです。 今回は、「具体論その2」です。 と言っても、あんまり書く事ありません。(笑)

そのわりには、また長いです。(爆)

●教本選び:補足

中高年の方は、今と違って(?)「先生はエライ」という環境で育った方が多いと思います。 だから、「先生の指示のまま教本を使う」ケースが多いのではないかと思います。

しかし、先生はけっして万能ではありません。

やはり、自ら主体的に教本を選ぶ事が、壁の突破に向けての大きなポイントだと思います。 どんな教本を使うかによって、中級の壁を乗り越える労力がかなり違ってくるはずです。

そういった事を踏まえて、前回と前々回で、いろいろ書いてみたワケです。

以上、ちょっと、補足。

●具体論と言っても……

それで、今回は、それ以外の点について、――例えば、練習方法、レッスン、先生との相性や相談の仕方等々について何か書こうかと思ったのですが……。

でも、多分、中級の手前ぐらいまで来ていれば、既に自分のスタイルをある程度確立しているはずなので、私が練習方法などについて何か書いても「小さな親切、大きなお世話」になってしまいそうです。

そこで今回は、ちょっと視点を変えて、何か考えるヒントになりそうな事を書いてみたいと思います。

●楽典と音楽理論

子供に比べて大人は大きなハンディを背負っています。

しかし、理屈、すなわち、音楽理論の面では、子供に勝てます。(勝って、どうする? 笑)

まあ、ともかく、この優位性を利用しない手はありません。

まず、楽典をちゃんと勉強しましょう。

オススメは、次のポケットブック。 必要な情報が要領よくまとまっています。


普通の音符は大丈夫でも、変化記号や演奏記号はあやしい場合があると思います。 それから、発想標語(adagio、andante、a tempo、etc.)も、ちゃんと調べましょう。

一度に全部覚えるのは大変(というか、無理)ですから、練習中の曲に出てきた記号やルールを、一つずつ覚えましょう。

さらに、和音や調の構造を理解しましょう。 和音は、とりあえず基本の三和音。 調の構造は、近親調とか、五度圏とかいったものです。 (と、エラソーに言ってますけど、私もまだ勉強中)

特に、楽譜から和音が読み取れるようになると、演奏が相当ラクになるはずです。 個別の音を拾うのではなく、和音の構成音を弾けばよいのですから。

ちなみに、アルペジオを練習する大きな理由の一つが、これです。

ちなみにのちなみに、私の師匠のA先生は、「これは属七」とか、和音を一瞬で読み取ってしまいます。 私は……当然まったくできません(涙)。

さらに上級編になると、音律の知識が出てきます。

例えば……

なぜ、音階は12音あるか説明できますか?

平均律、ピタゴラス律、純正律の違いを説明できますか?

バッハの平均律の何が「平均」なのか、分かりますか?

実は、ドレミは何種類もあるのです。 知ってました?

私は、ピアノを始めてかなりたつまで、知りませんでした。

ネタ本は次の一冊。 これを読んで初めて音律の事を少し知る事ができました。


まあ、趣味のピアノに音律の知識は必要ないかもしれませんが、こういった音楽理論を勉強するのも、「大人ならではのピアノの楽しみ方」の一つではないでしょうか?

ちなみに、音律の基本はピタゴラス律です。

ピタゴラスというのは、数学の時間に習ったピタゴラスの定理(三平方の定理)のピタゴラスです。 実は、音楽の基礎は数学とつながっているのです。

凝り性のわたくしめは、Excelでピタゴラス律のデータを生成して、それをMIDIで演奏して、悦に浸ったりもしてます。(←ただのバカ)

●百ます計算と論語素読

魔法の杖はありません。

壁を突破するためには、やはり「反復練習」しかありません。

では、何を「反復練習」すればよいのでしょうか?

ここで、ピアノではありませんが、参考になりそうな事例があります。

まずは、有名な『百ます計算』。 (詳しくはWikipediaの説明を見てください)

単純な計算の繰り返しで、スピード・正確性を競うものです。

昔ながらの九九の練習も、この百ます計算に通じるものがあると思います。



もう一つは、『論語素読』。

論語というのは、儒教の祖の孔子とその弟子達の言葉を記録した書です。 なんと、2000年以上前の書物であり、中国だけではなく、日本でも長く教育に用いられてきました。

出だしの有名なフレーズ、『子曰く、学びて時に之を習う。亦た悦ばしからずや。朋あり、遠方より来る。亦た楽しからずや』というのは、多くの方がご存知でしょう。 (詳しくはWikipediaの説明を見てください)

いまこの論語を素読すること(意味はひとまずおいて完全に暗誦できるまで繰り返し音読すること)、あるいは、論語だけでなくて古今東西の古典的な名作を声に出して音読することが流行っているみたいです。



この二つ、百ます計算と、論語素読に共通するのは、「ひたすら繰り返す」事。

そして、(使い方さえ間違えなければ)大きな教育効果を有しているという事。

違いは、百ます計算がきわめて単純な内容であるのに対して、論語の内容は難しい――おそらく最初はまったく意味が分からないであろう事です。 (それでも、「読書百遍意自ずから通ず」。だんだん意味が分かってくる……と思います。)

何か、似てませんか?

前者は、ハノンのような単純なパターン練習の繰り返し。

後者は、インベンションのような難しい練習曲の繰り返し。

やはり、この二つの異なったタイプの訓練が、基礎学力(そして、基礎ピアノ力)の養成に必要なのではないでしょうか?



次回は……、そろそろネタも尽きてきたので、「締め」にしましょうか。



JUGEMテーマ:音楽
| 坂上酔狂 | 「大人のピアノ」私論 | 09:48 | comments(4) | trackbacks(0) | - | -
はじめまして。こんにちは。
ピアノ中級の練習方法や曲を探していたら、こんな出会いがありました。同じようにがんばっていらっしゃる同年代の方々がいてうれしいです。
私は子供のころから高校生まで習っていて、しばらくブランクがあり、昨年、子供たちがもうピアノを弾かなくなったのでピアノがもったいない!と再び始めました。酔狂さんはすごく理論的にレッスンを進めていらっしゃるのですね。ピアノ中級の壁はすごく興味深く読ませていただきました。バッハのインベンションを弾けるなんてすごいですね。昔、やりましたが今は弾けません・・・。私もやはり、CDで聞く曲のイメージと自分のテクニックとの差に悩むことが多いですが、今は、あせらず、楽しみながらレッスンしています。先生もわかってくださっていて、クラッシック1曲、ポップス1曲プラスツェルニー40番をやってます。ちなみに、今はのだめで有名になった、モーツアルトの2台のピアノのためのソナタ(第一楽章は早くて大変ですが、第2はアンダンテでなごみ〜の曲です)、リベルタンゴ(ゆっくりめで)です。連弾や2台で弾く曲はソロよりもわくわく度が違います。うまく演奏できたときはやった〜と思います。(先生のフォローによるところ大ですけど)また、いろいろなピアノ上達のためのご意見をうかがいたいです。よろしくお願いします。
| のだめファン | 2011/04/20 8:45 PM |

のだめファンさま、コメントありがとうございます。
理論的にレッスンを進めている、というより、そうやって自分で自分を納得させながら練習しないと、なかなか意欲が続かないという困った性格なんです。(笑)
インベンションも、「かろうじて音が出ている」程度のオマケのマルです。でもあと三曲でインベンション終了のところまでこぎつけました。一つの区切りなので、頑張りたいと思っています。
今後とも、よろしくお願いします。
| 坂上酔狂 | 2011/04/22 7:56 AM |

坂上酔狂さん、こんにちは。
先日は拙者のブログに貴重なアドバイスを頂誠にありがとうございます。
「ピアノ中級の壁」読ませて頂きました。
自らのご経験を元に正確な分析に基づいて書かれている論文は迫力が違いますね、強く共感する事、沢山ありました。
僕は「中級」ではなく「ド初級」なので、ムツカシクて分からない事も沢山ありましたが...

「楽譜を見ながら演奏する(とりあえずハ長調だけでも)」と言う技術を身につけるための練習方法が全く分かりません。
練習方法を知っていたとしてもその技術を身につけるには、トテツモナク長くて困難な道を歩まなければならないでしょう。
この道を歩む事が「楽しい」と感じることが出来れば良いのでしょうが、そうは思えないのです。
じゃあ強制力を加えようと考ましたが当市にはピアノ教室は2箇所しかなく、双方ウェブサイトがありません。
と言う事で教室に通う事もかなわず、ダラダラと悩み、だんだん「ストレス」に感じてきたのです。
ブログにも書いていますが、僕は「うつ」の病歴があります。
ですので、仕事以外のストレスは極力排除しなければならないので、一応自分で決着をつけて、あのような記事を書いたのです。
しかしながら、坂上酔狂さんともうお一人、激励のコメントを初コメで頂きました。
これには少々驚ききました。
と言うのも、リーダーさんから初コメ頂いたのはこれまで一人しかいらっしゃいませんでしたので。
僕の記事にコメントを書いてくださる方は、こちらからご挨拶にうかがった方々です。
お二人とも僕のグダグダあきらめ宣言的記事を読んで頂いて、見るに見かねてコメントして頂いたのだと思います。
なので、あきらめるのはやめて、もうチョット様子をみよ〜かな〜と優柔不断状態です。
いずれにせよ、コメント、本当に有難くて嬉しかったです。
ありがとうございます。

最後に、
「piano1001」を紹介されていて、とても嬉しいです。
管理人のM先生は3年前にお亡くなりになりました、残念です。
YAMAHAのクラビノーバの開発に長く携わって折られたそうです。
結構深いポジションにいらっしゃっており、先生の名前+YAMAHAで検索すると電子ピアノに関する特許申請の文書が沢山みつかります。
| レフティおじさん | 2011/04/24 8:37 PM |

レフティおじさん様、コメントありがとうございます。また、先日は、レフティおじさん様のBlogにもおじゃまさせていただき、失礼いたしました。

ピアノというのは、鍵盤押せば音が出るという点では「とっつきやすい」のですが、ちゃんと弾こうとすると膨大な練習量を必要とします。やはり、上達のかなめは、「練習量」だと、最近つくづく思っています。

まあ、あくまでも「趣味」なので、その練習が苦痛や義務になってしまうと、本末転倒です。何とか自分で自分に折り合いをつけて、こつこつと練習を続けるしかありません。

「楽譜を見ながら演奏する」ことについても、即効薬は無いと思います。私も最初のころは、音符の位置がわからないので苦労しました。通勤電車の窓から見たビルの一階、二階を、五線譜に見立てて、あれは、ド、レ、ミ、とやってみたり、駅まで歩きながら、頭の中に鍵盤を思い浮かべて(白鍵と黒鍵の位置を正しくイメージするのは初心者には意外と難しい)、それを押すイメージトレーニングをしてみたり、そんな事を半年、一年と続けて、だんだんと「いちいち数える状態」を脱却していきました。

ただ、ピアノというのは正直で、こつこつと練習していれば、カタツムリの歩みですが、着実に上達していきます。練習してもなかなかうまくならない、と思っていても、数か月後にふと気が付けば、前はできなかった事が今ではちゃんとできている、ということの繰り返しです。

だから、何か、途中で挫折しそうな人を見ると、ついつい「おせっかい」を焼いてしまいたくなります。(笑……余計な事ばかり言って、申し訳ありません)

あと、レフティおじさん様のBlogを見ていて、piano1001の管理人様がお亡くなりになられた事を知りました。このサイトには、特にピアノを始めて最初の頃、たいへんお世話になりました。ご冥福をお祈りしたいと思います。
| 坂上 | 2011/04/26 7:30 AM |










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