ゼロからでもピアノは弾ける

趣味ではじめた大人のピアノの記録。2004年に45才でバイエルからスタートしてクラシックの原曲に挑戦中。消音ピアノの活用や練習のヒント、工夫など。気が付けばピアノ歴10年越えです、相変わらず、下手です。はぁ・・・(^^)
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3 楽譜が読めないんですが(大人のピアノの始め方)
●楽譜が読めないんですが

読めるようになってください。

以上。終了。

というのは、あまりにもつれないので……(笑)

今回は、Q&A形式で考えてみましょう。

●楽譜が読めなくても大丈夫というピアノ教室や教材があるじゃないですか!

ええ、もちろん、最初は誰だって楽譜が読めません。

それから、「楽譜アレルギー」の人も多いみたいです。

だから、『最初は』楽譜が読めなくても、簡単な曲ならそこそこ弾けるようになるための方法や教材が考えられているのでしょう。

それはそれで、最初の敷居を下げる意味で、たいへん結構な事です。

しかし、『ずっと』楽譜が読めなくても大丈夫という事は、ありえません。

●ジャズとかは楽譜を使わないじゃないですか!

確かにクラシックのような詳細な楽譜は使わない場合もあるみたいですね。

その替わり、といってはナンですが、ジャズにはアドリブ演奏――すなわち、リアルタイム作曲能力と、その前提となるコード(和音)の知識が必要です。 あと、ジャズ独特のリズム感もですね。

演奏する内容が基本的に楽譜に全部書いてあるクラシック系と、リアルタイムに作曲するジャズ系では、別世界です。

そして、双方とも難しいと思います。

それから、「ジャズピアノ入門」というような本を見てみると、実際にはある程度は楽譜が読める事が前提になっています。 これは、よく考えれば当たり前の事で、ジャズだろうと何だろうと、音を紙面で伝えるためには結局楽譜を使わざるを得ないからです。

ただ、この連載は、最初に書いたようにクラシック系を前提としているので、「ジャズはこうだ」という話は守備範囲外です。

●盲目のピアニストもいるじゃないですか!

そういうのを、極論、というのです。

●どうしても楽譜を読む練習をしたくありません!

そうですか……。

まあ、趣味ですから、それも一つの考えでしょう。

●楽譜が読めないと、なぜダメなのですか?

楽譜が読めないと、ひたすら「耳コピ」と「指使いのクソ暗記」で曲を覚えることになります。

あなたが、「一曲か、せいぜい数曲弾ければよい」のなら、この方法でも何とかなります。

しかし、それなりのレベルの曲を幅広く弾いて楽しみたいのなら、楽譜が読めることが必須条件となります。 また、楽譜が読めるようになると練習の効率も大きく向上します。

あなたが、マンガに出てくるような驚異的な耳と記憶力と指の運動能力をお持ちの超天才なら、この限りではありませんが。

●どうすれば楽譜が読めるようになりますか?

まず、年単位の時間がかかることを覚悟してください。 いきなり読めるようになる訳ではありません。

でも、途中で諦めなければ、いくつかの段階を踏んで読めるようになっていきます。

以下、ものすごく大雑把な目安ですが、その段階の例です。

ただしこれは、私の個人的な経験と独断と偏見と空想に基づく表なので、信じてはいけません。

なお、「対応レベル」に到達する期間については、この連載の第2回を参考にしてください。

それから、用語については私が適当にでっち上げたものなので、ご注意ください。

段階 対応レベル 内容 備考
楽典基礎学習 導入期の最初の頃 基本的な楽譜のルール(楽典)と、ピアノの鍵盤との関係を覚える事。 必要なことはピアノの導入本の最初に書いてあります。 せいぜい数ページ分です。
実はこれは、大人にとっては、簡単です。 すぐ出来ます。 案ずるより生むが易しです。
(小さい子供には、何分音符というところで分数の概念が出てくるので、ちょっと難しい)
昭和20年代生まれ以降の方は、小学校の音楽の時間に基本的な楽譜の読み方は勉強したはずです。 それを覚えていれば、追加で勉強することは、ほんのちょっと、主にヘ音記号(低音部)の音の位置ぐらいです。
数え読譜 導入期後半 〜 初級前半あたり 曲を『弾く前に』、いちいち指で数えながらでよいから、読める音を一つずつ増やす事。 読み取った音名とピアノの鍵盤との対応をつけられる事。 拍の中での音の長さを読み取る事。 指番号の指定が読み取れる事。 音の高さだけでなく、長さ(すなわちリズム)も重要です。
また、音が分かるだけではダメで、運指を考える能力についても、鍛える必要があります。 指番号がちゃんと書いてある楽譜を使う必要があります。 (そうしないと、ムチャクチャな運指を覚えてしまいます。)
一音限定読譜 初級後半あたり 曲を『止まりながら』でいいので、演奏しながら、次に弾く音の高さと長さを一音ずつ読み取れるようになる事。 適切な運指をある程度は考えられる事。 これをもって「楽譜が読める」という場合もあるようですが、現実問題として、まだ全然ダメです。 この状態では、音楽になりません。 (暗譜しない限り、弾けるという状態になりません。)
先読み読譜 中級前半あたり 曲を『ゆっくり』演奏しながら、弾いている音の少し先まで、音を読み取れるようになる事。 大きく手が動く場合以外は、半ば無意識に適切な運指が行える事。 ここまでくると、やっと音楽になってきます。 楽譜を読む作業が大幅にスピードアップして、練習効率も大きく改善してきます。
一つ前の「一音限定読譜」からこの「先読み読譜」に至るまでが、最大の難関ではないかと思っています。
インテンポ読譜 中級後半あたり 簡単な曲なら、実用的な演奏速度(インテンポ)で楽譜が読め、演奏できるようになる事 これで「楽譜が読める」と初めて言える状態になります。 簡単な曲なら、いわゆる「初見演奏」が実用レベルでできるようになるはずです。 まだまだ先は長いですが、ここまで来れば、もう大丈夫です。


●具体的な練習方法は?

この連載は、「これから大人のピアノを始めたい方」が対象ですから、未経験者を対象にお答えします。

上の繰り返しになりますが、まずは、導入本の最初に書いてある基本的な楽譜のルールと、ピアノの鍵盤との関係を覚える事です。

それをやりながら、一曲一曲、一音一音、ひたすら音を読む努力をすることです。

楽譜を読む特別なトレーニング、例えば初見演奏(初めて見る楽譜を演奏する)とか、視唱(楽譜を見て声に出して歌う)といった訓練もあります。 ある程度慣れてきたら、こういった練習法を取り入れるのもあり得るでしょう。

やり方がよく分からなければ、もしレッスンを受けているなら、先生に相談してみましょう。 そのための先生です。

ただ、ピアノを始めてしばらくの間は、「楽譜を読む専用のトレーニング」をする余裕は無いでしょう。 あちこちに浮気しないで、教本をキッチリこなしていくことが大切です。

あるとしたら、隙間時間の有効利用。

例えば、通勤電車の窓から見えるビルの一階、二階を、五線譜に見立てて、あれは、ド、レ、ミ、とやってみたり、駅まで歩きながら、頭の中に鍵盤を思い浮かべて(白鍵と黒鍵の位置を正しくイメージするのは初心者には意外と難しい)、それを押すイメージトレーニングをしてみたり、そんな事を半年、一年と続けていくうちに、だんだんと「いちいち数える状態」を脱却していくはずです。

あとは、量をこなすこと。 反復学習こそ基礎力養成の最高の方法です。 (「一曲だけ弾ければよい」という練習法に決定的に不足するのがコレです。)

楽譜を読む事に限らず、ピアノに近道はありません。
| 坂上酔狂 | 大人のピアノの始め方 | 08:53 | comments(2) | trackbacks(0) | - | -
同じ時期にピアノを始めた者なので、すごく親近感を覚えてコメントさせて頂きました。当時は二十歳でした。残念ながら男性です(笑)

全記事拝見いたしましたが、成長していった感覚を思い出しました。昔苦労してたのが嘘のように、出来ることが増えていきますよね。でもその分、さらに奥深い世界も見えてきて、先生のすごさと、自分の小ささが分かるというか…

ちなみに、今レッスンしてるのはショパン、ノクターン八番です。

ブログとても面白いです。練習を理論的に解説しているのが面白いです。これからも頑張ってください。励みになります!
| 似たもの同士? | 2011/06/08 11:15 PM |

似たもの同士様
コメントと、それから、拙ブログを全部読んで頂いたとのことで、ありがとうございます。

私と同じ時期に二十歳から始めたということは、まだ、二十歳代ですよね。お若くてうらやましい。

当方は、だいぶ脳がくたびれてきていて、なかなか新しいことが身に付きませんが、それでも練習すれば少しずつ前に進めるので、それを励みにピアノを弾いています。

屁理屈満載のブログの方は、そう頻繁には更新できないと思いますが、今後ともよろしくお願いします。
| 坂上酔狂 | 2011/06/09 7:59 AM |










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